国内初(※1)、次世代型市町村防災行政無線 「ハイブリッド同報無線システム」を長野県松本市へ納入

2021年04月15日

西菱電機株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:西井希伊、以下、「当社」)は、このたび、災害時においても輻輳のない専用無線回線と全国をカバーする携帯電話回線(IP無線回線)の両方を活用した、次世代型防災行政無線「ハイブリッド同報無線システム」を、全国で初めて長野県松本市様へ納入しました。

「ハイブリッド同報無線システム」は、これまで自治体様が独自に中継局を整備し専用無線回線で運用してきた市町村防災行政無線システムにおいて、広域で利用可能なIP無線回線を新たに採用することで、かねてより課題とされていた非常時における通信路の多ルート化を実現。回線障害時におけるリスク分散ができるほか、従来では通信困難だったエリアへの防災情報の配信が可能となりました。また、これによりシステム構築に選択肢が広がったことから、中継局の設置コストなどシステム整備費の大幅削減が期待できます。

今回納入した松本市様においては、市民の生命・財産を守る使命のもと、市町村合併に伴い各町村の防災行政無線の統合・一元管理が求められていました。従来の専用無線回線では複数の中継局の設置をはじめとする大規模なシステム整備を要すること、冬季においては山上の中継局に不具合が発生した場合、積雪や凍結等で復旧対応が難しく、長期にわたり全てのシステムが停止するリスクを回避する必要があることなどから、「ハイブリッド同報無線システム」が採用されました。将来的には専用無線回線とIP無線回線の両方の回線で通信できる拡声子局(ハイブリッド子局)を増設し、システムを拡張することで、より強固な通信路の確保やリスク分散が期待できます。

当社は、全国の自治体様の多様化するニーズにお応えすることで社会的責任を果たしていくとともに、
防災減災に役立つ製品開発等への投資を継続的に行うことにより付加価値を向上し、住民のみなさまの更なる安心・安全の確保に貢献してまいります。

※1 2021年4月15日現在、日本全国を対象として。当社調べ。

 

<市町村防災行政無線システムについて>
市町村など地方自治体様から住民のみなさまに防災情報・緊急情報を迅速かつ的確に伝達することで、安心・安全を提供するシステムです。J-ALERT(全国瞬時警報システム)と連動させることで、国民保護情報や、緊急地震速報、土砂災害警戒情報などの伝達が可能となるほか、平時においては住民のみなさまへの行政情報や地域情報の発信などにも使用されています。

<システムイメージについて>
従来の防災行政無線システムは市役所等の庁舎から中継局を経由し、拡声子局や戸別受信機に60MHz帯の専用無線回線で通信を行い防災情報等の配信を行っていました。「ハイブリッド同報無線システム」は、これに携帯電話回線で通信可能な拡声子局(IP子局)を組み合わせることで通信路の多ルート化を実現。さらに両方の回線で通信可能な拡声子局(ハイブリッド子局)を組み合わせることで通信路の2重化を実現するシステムです。(※2)(※3) 操作卓や拡声子局などの基本設備は共通化しており、回線ごとにシステムを整備する必要がなく、お客様のニーズにあわせた柔軟なシステム構築が可能です。
更に、防災アプリ・メール・SNSなどと連携させることで住民のみなさまへ広く情報伝達が行えるほか、遠隔保守サービスの利用によりトラブル発生時においても早期復旧を支援、職員様の負荷を軽減します。

※2 複数の無線伝送路を備える同報系防災行政無線システムについては、当社で関連特許を取得しています。
※3 松本市様においては、将来的に拡張可能なシステムになります。

■松本市について
松本市は長野県西部に位置する中核市で国宝「松本城」や日本アルプスの山々、山岳景勝地である上高地など多数の観光地を有しています。2005年に近隣の四賀村、安曇村、奈川村、梓川村と、2010年に波田町と合併し、長野県では一番広い面積を持つ自治体となりました。
松本市ホームページ https://www.city.matsumoto.nagano.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】
西菱電機株式会社 本社:大阪市北区堂島2-4-27 新藤田ビル
広報グループ    TEL:06-6345-4160
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